民間業者の数が急増したファクタリング業界。失敗しない業者の選び方とは?

多様化するファクタリング

ファクタリングは2010年以降に民間業者が増えて、特定の業種に限定したり利便性の高いサービスを提供したりするなど多様化しています。
2019年のファクタリング業界最新動向を元に、多様化するファクタリングの形をまとめました。

 

 

特定の業種に限定

 

建設業、製造業など特定の業種や、診療報酬、介護報酬、調剤報酬など公的保険を対象にした売掛金に専門性を持ったファクタリングが増えています。
特定の業種に限定することで高い専門性を持ち、低コストやその業種の問題点を解決するオリジナル性あるサービスを提供しています。

 

業種特定型ファクタリングが総合的なファクタリングを提供する会社より確実に優れているとは限りません。
業者の対応領域や専門性にこだわるのではなく、幅広い規模の企業と条件を比較することが大切です。

 

 

元請をターゲットにしたファクタリング

 

信用のある企業イメージ

ファクタリングは一般的に売掛金の入金を待つ下請企業の要望で利用するものですが、一部で大手の元請が中小企業と取引をする際に利用する需要があります。
目的は資金調達ではなく、信用調査保全です。

 

大企業が中小企業からの支払いを受けるサービスは、大企業が社内で審査を行ってから取引をする業者を選定していました。
結果的に審査の時間や手間がネックになって、低価格や高品質のサービスを提供するところでも、審査の問題で取引を持てないケースがありました。

 

大企業がファクタリングを利用した場合、ファクタリング会社が取引先の信用を調査して、ノンリコースによる支払い遅延のリスク回避が可能になります。
売掛先の回収トラブル回避を目的にした保全ファクタリングは資金調達目的よりも長い歴史を持っています。

 

 

来店不要のファクタリング

電話受付をするファクタリング業者

一部のファクタリング業者は全国を対象に来店不要でメールFAX郵送でのやりとりで契約から入金まで対応してくれます。

 

原則、契約書は実印と印鑑証明の原本を含めた取引が必要なので、来店不要の場合は審査までメール等で対応できても、最終的には郵送による契約が必要です。
アメリカでは完全ネット完結のファクタリング業者が登場して人気を集めているので、日本でも近い将来は契約の利便性が今よりも向上する期待があります。

 

オンライン審査とスピード審査

オンライン見積によるスピード審査

公式サイトで希望条件を入力するだけで概算手数料や審査に通る確率を即時提示するオンライン見積を用意する業者が増えています。
オンライン見積は決められたロジックで概算の目安を提示する簡易的なものです。
最近ではスマホで撮影した請求書のみでスピード見積に対応したサービスが登場するなど、ファクタリングに必要な所要時間と手間が減少してきています。

 

 

貸付や手形と融合させたファクタリング

 

電子記録債権(電子手形)を活用した一括ファクタリングや、売掛債権担保ローン不動産担保ローン、コンサル業務による銀行融資を受ける書類の作成補助など、ほかの資金調達とファクタリングを融合させたサービスが増加しています。

 

ファクタリングだけで資金調達を行うのではなく、日本政策金融公庫の融資を受けるまでのつなぎ融資でファクタリングを活用するなど、多彩なサービスと関連付けたファクタリングが増えています。