ファクタリングの長い歴史を持つ欧米では、市場規模が日本の10倍以上もあります。

欧米での現在の市場規模

拡大する市場規模

欧米は日本よりもファクタリングの歴史が長く、10倍以上の市場規模を持つと言われています。
オランダに本部があるファクタリング団体FCI(Factors Chain international)によると現在の市場規模は以下のようになっています。

 

日本:約500億ドル
アメリカ:約900億ドル
イギリス:約3,260億ドル
フランス:約2,680億ドル
ドイツ:約2,160億ドル
イタリア:約2,080億ドル
スペイン:約1,300億ドル
ベルギー:約620億ドル

 

日本はGDPが高いので、市場規模で見るよりも資金調達のシェアが少ないです。
過去には欧米と10倍以上の差がついた時もありますが、現在は日本でもファクタリングが広まったため、欧米との差が縮まっています。

 

なおヨーロッパは陸路での貿易が可能になるため、日本やアメリカに比べて国際ファクタリングの需要が大きい特徴があります。
また、海外は銀行系ファクタリングなど大企業系ファクタリングが人気を集めています。

 

現代的なファクタリングの発祥とは?

 

日本の市場規模は縮小傾向

縮小傾向にある市場

統計のある期間のデータでは、日本におけるファクタリングの市場規模は2011年の約1,100億ドルがピークでした。
全盛期に比べて市場規模は50%程度に縮小していて、ヨーロッパの主要先進国は2010年以降も軒並みファクタリングの市場規模が拡大しています。
アメリカは緩やかな縮小が見られるものの、ほぼ横ばいで推移しています。

 

日本が衰退した要因は、フィンテック系技術の発展によってファクタリング以外の資金調達や信用保全の方法が拡大した要因が大きいです。

 

 

日本は1995年以降に急成長を遂げた

 

一般社団法人日本ファクタリング業協会によると、日本における買取ファクタリングの市場規模の推移は以下のように紹介されています。

 

1995年:1,600億円(約16億ドル)
1999年:4,500億円(約45億ドル)
2003年:8,000億円(約80億円)

 

※1ドル=100円で計算
参考元:http://www.j-factoring.or.jp/14759063178035

 

統計団体が違うので信憑性に欠ける部分もありますが、1995年以降の成長率は欧米を上回っています。

 

 

アメリカで急成長を遂げるBlueVine

 

BlueVineはファクタリングを専門にしたフィンテック系ベンチャー企業です。
最大500万ドル(5億円以上)の資金調達をオンライン完結で利用できるスチームを完成させ、6,000万ドルの資金調達に成功して注目を集めました。

 

海外ではファクタリングといえばこの会社といった定番の大手がありますが、日本はファクタリングの知名度こそ高いものの、圧倒的な知名度を誇る民間企業がありません。
フィンテック系の最新技術の導入状況で日本は欧米よりも劣っています。

 

市場規模が縮小する日本において、今後ファクタリングが大きく成長するには、高精度の審査から契約までオンライン完結で利用できるなど革新的なサービスの登場が求められています。
大企業系が財務状況の悪い中小企業を相手にした柔軟審査を売りにしたファクタリングを扱っていない点が現在の課題です。