ファクタリングと不動産担保の違いと利用方法について解説します。

不動産担保とのちがい

財務状況が悪い企業の資金調達法としてファクタリングと比較検討されることの多い不動産担保ローンですが、本質はファクタリングと大きく異なります。
ファクタリングと不動産担保との違いについて紹介します。

 

不動産担保ローンは制約が多いが低金利で長期分割払いが可能

 

資金の調達

不動産を担保に入れる不動産担保ローンは、返せなくなると担保に入れた不動産を差し押さえられます。
貸付額は差し押さえして転売した場合に想定される不動産評価額に対して最高で70~80%程度です。

 

金融機関から見れば差し押さえできる担保の価値が大きいため、財務状況に問題があっても担保評価が高ければ低金利・長期分割の貸付に対応してくれます。
ただし、不動産評価額の算出や抵当権登記など費用と手間がかかるため、初期費用を取られることが多く、融資実行までに時間がかかるデメリットがあります。

 

担保に入れられる不動産担保を持っている場合でも、資金調達にスピードを求める場面で短期返済できるのであればファクタリングも検討する価値があります。
ファクタリングは貸付ではなく、将来入ってくる売掛金を買取してもらう資金調達法です。
売掛サイトが1ヶ月だった場合、翌月の本来の入金日に1つの契約が完結します。

 

長期間にわたる返済計画を立てた場合、ファクタリングによる売掛金の売却を毎月繰り返すことになり、融資に比べて高額な手数料を取られます。
その一方で短期間の資金調達を目的にした場合、初期費用が高い不動産担保ローンよりも低コストで資金調達できるケースもあります。

 

 

運営会社の違い

不動産担保ローン

不動産担保ローンは貸金業の登録をしていないとできません。(銀行の場合は銀行法に基づく登録)
担保差し押さえをした不動産を自社で転売する場合は宅地建物取引業の免許を取得しないといけません。
金融機関によっては、担保差し押さえの不動産の差し押さえや転売は全て提携業者に任せているケースもあります。

 

最低でも貸金業の登録が必要なので資本金5,000万円以上で規定に基づいた責任者の配置など、営業許可を取るために厳しい基準が設けられています。
また、不適切運営をすると貸金業法に基づいた行政処分を受けるため、コンプライアンスを遵守した運営を徹底しています。

 

ファクタリングは貸金業に該当されないので、企業規模や専門知識や資格を持った責任者がなくても新規参入できます。
民間業者からの参入が相次いだ2000年代は法人化せずに個人事業主の屋号でネット集客する業者も見られました。
不動産担保ローンは正規業者であれば対応に大きな差はないですが、ファクタリングは法律が整備されていない問題から業者選びの重要性が高いです。

 

集客範囲の違い

全国から集客する業者

不動産担保ローンは地域性を理解した地場業者や近くに拠点を持つ大手を利用することで、適正な不動産鑑定をしてもらえます。
ファクタリングは請求書を元にネットから売掛先の信用調査を行うので、多くのファクタリング会社が全国対応で集客しています。

 

不動産担保による資金調達の相談は、不動産鑑定能力が高い地元の貸金業者金融機関への相談がセオリーで、ファクタリングは全国を対象に業者探しをする必要性が高いです。
対応エリアの広さからファクタリング業者の拠点は東京に集中しています。

 

参考記事:手形取引とファクタリングの違い